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ケガした野鳥を保護したら逮捕されるの? 鳥獣保護管理法とは何か

2021年06月28日
  • その他
  • 鳥獣保護管理法
ケガした野鳥を保護したら逮捕されるの? 鳥獣保護管理法とは何か

札幌市内はもちろん、北海道内には多様な野生動物が生息しています。スズメなど私たちの身近にいる鳥や動物たちは、人間を和ませてくれる存在です。そんな鳥や動物たちがケガをしていたなら、かわいそうに思って保護する方もいるでしょう。

しかし、日本には鳥獣保護管理法という法律があり、野生動物を捕獲することは禁止されています。では、たとえばケガをしたスズメを保護したら鳥獣保護管理法違反として逮捕されたり罪に問われたりするのでしょうか?

本コラムでは、野生動物の取り扱いについて、鳥獣保護管理法の観点から札幌オフィスの弁護士が詳しくご説明します。

1、鳥獣保護管理法の目的

  1. (1)鳥獣保護管理法の目的は広い

    鳥獣保護管理法は、正式名称を「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」といいます。

    鳥獣保護管理法は、以下の点を目的として制定されました。

    • 鳥獣の保護および管理を図るための事業を実施する
    • 鳥獣による生活環境、農林水産業または生態系に係る被害を防止する
    • 猟具の使用に係る危険を予防する
    • 鳥獣の保護および管理ならびに狩猟の適正化を図る
    • 生物の多様性の確保、生活環境の保全および農林水産業の健全な発展に寄与すること
    • 自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保および地域社会の健全な発展に資すること


    単に鳥や獣を保護するだけでなく、生活環境を保全し、豊かな国民生活を守ることまで、広い目的を掲げていることがわかります。

  2. (2)鳥獣保護管理法の保護対象とは

    「鳥獣保護管理法」の対象は、鳥類と哺乳類動物に限られています。昆虫やは虫類、両生類などについては、鳥獣保護管理法の対象ではありません。

2、鳥獣保護管理法違反となる行為とは

  1. (1)鳥獣保護法で禁止される行為

    鳥獣保護管理法は、原則として、野生の鳥と哺乳類を捕まえることを禁止しています(鳥獣保護管理法8条)。

    これに違反して鳥獣を捕獲すると、厳しい罰則があります。なお、日本の法律では、原則として法の規制を知らなかったという言い訳は通用しません。「法の不知は許さず」の原則から、法律を知らなかったでは済まされないのです。

    鳥獣保護管理法で具体的に禁じられている行為は次のとおりです。

    • ① 許可なく野生鳥獣を捕獲または殺傷すること
    • ② 許可なく野生鳥獣の卵を採取または損傷すること
    • ③ 違法に捕まえた野生鳥獣を飼育すること
    • ④ 違法に捕まえた野生鳥獣を販売すること
    • ⑤ 違法に捕まえた野生鳥獣を譲渡すること
    • ⑥ 違法に捕まえた野生鳥獣を譲り受けること
    • ⑦ 違法に捕まえた野生鳥獣を加工すること
  2. (2)鳥獣の捕獲等が認められる場合

    例外的に鳥獣の捕獲や殺傷、採取が認められる場合がありますそれは、「狩猟による捕獲」または「許可による捕獲」のいずれかの場合です。

    ① 狩猟による捕獲
    狩猟による捕獲とは、狩猟期間中に、法定猟法により狩猟鳥獣の捕獲等(捕獲または殺傷)を行うことを指します。適法に狩猟を行うためには、事前に狩猟免許を取得し、狩猟をしようとする地域の都道府県に、毎年狩猟者登録を行わなければなりません。狩猟できる期間は、法令に基づき定められた期間に限られます。鳥獣保護管理法上、北海道における狩猟期間は毎年9月15日から翌年4月15日までとされていますが、鳥獣の保護を図る観点から、鳥類の繁殖や渡りの時期等を考慮し、一部例外もありますが、毎年10月1日から翌年1月31日までに狩猟期間が短縮されています。また、狩猟税を納付する必要もあります。

    ② 許可による捕獲
    環境大臣または都道府県知事から許可を受ければ、野生鳥獣または鳥類の卵を捕獲、殺傷または採取することが可能です。ただし、許可が出るのは、生態系・農林水産業・生活環境に対して鳥獣による被害が生じている場合、個体数調整のために必要がある場合、または、学術研究上の必要性が認められる場合等限られています。鳥獣がケガをしているというだけでは、捕獲の許可を得ることはできません。

    野生の鳥や哺乳類を捕まえる場合、これらの手続きを踏まない限りは違法になってしまいます。野生の鳥獣を捕まえることは厳に慎まなければならないのです。

  3. (3)鳥獣保護法の対象となる鳥や哺乳類を保護したら

    鳥獣保護管理法が禁止しているのは、上記の①、②以外の方法により鳥獣を捕獲する行為です。ケガをした鳥獣を保護して動物病院や保護施設に連れていく行為は、鳥獣を捕獲したとはいません。したがって、鳥獣保護管理法に違反する行為ではありません。

    ただし、その後にその鳥や動物を引き取り飼うことはできませんし、譲り受けることもできません。保護動物を引き受けた施設では、必要な治療などを行った後に、野生に戻しています。

    ただし、北海道では、ドバトやカラスなどについては、人間生活に被害を与える有害鳥獣として指定しています。そのため、保護施設などでの受け入れは行われていません。ケガをした動物を見ると、ついつい面倒を見たくなるかもしれません。しかし、許可なく野生動物を自宅に連れ帰って飼育することは、鳥獣保護管理法違反行為にあたります。それでも何とかしたいという場合は、お住まいの総合振興局・振興局保健環境部環境生活課に連絡をして、状況を伝え、指示を仰ぐべきでしょう。

3、鳥獣保護管理法違反で有罪になったら受ける処罰

野生の鳥や動物を拾ってしまい、万が一法律違反に問われたら、警察に事情聴取されることや、行為の悪質性の程度等にもよりますが、場合によっては逮捕・勾留されてしまう可能性があります。そして、逮捕・勾留されてしまうと、最長で23日間ものあいだ、留置施設に留め置かれてしまいます。

実際に、鳥獣保護管理法違反で刑事事件になったケースとしては、毒を入れた餌を与えカラスを死なせた事件、野生のカモを食用目的で2羽捕獲した事件などが報道されています。

鳥獣保護管理法違反については、次のとおり刑事処罰が規定されています。

① 許可なく野生鳥獣を捕獲等した場合
1年以下の懲役または100万円以下の罰金(第83条)

② 違法に捕まえた野生鳥獣を飼育、販売、譲渡し、譲り受け、加工した
6か月以下の懲役または50万円以下の罰金(第84条)


警察や検察による捜査後に、起訴され有罪になると、上記の範囲で処罰が下されることになるでしょう。

もっとも、実際には、よほど悪質なケースでもない限り、刑事罰を受けることはありません。北海道環境生活部環境局自然環境課が公開している鳥獣関係統計(令和元年度版)によれば、平成29年、平成30年、令和元年の3年間において、道内で鳥獣保護管理法違反とされたのは18件にとどまります。また、3年間で、検察が起訴・不起訴を決定した事件は23件ありますが、その内、起訴されたものは4件であり、残りの19件は起訴猶予または不起訴とされています。起訴された4件については、すべて罰金刑となっているようです。

4、法律違反に問われたら、弁護士に相談を

  1. (1)鳥獣保護管理法違反に問われる場合

    鳥獣保護法は、野生の鳥や哺乳類の生活環境を保護し豊かな自然環境を守ることで、私たちの安全安心な生活を確保する法律です。鳥獣を捕まえて自宅に連れ帰る行為は、たとえ悪気がなくても、鳥獣保護法に違反することになります

    鳥獣保護法に違反すると、可能性は低いとはいえ、最悪の場合には逮捕されて刑事罰を受ける可能性もあるので、野生動物の取り扱いには注意が必要です。とはいえ、野生動物の中には公園で出会う野鳥のように身近なものも含まれています。目の前で野鳥がケガをして動けなくなっていたら、思わず保護してしまうのも人情でしょう。

    動物病院に連れていくこと自体は、鳥獣保護管理法に禁止される鳥獣の捕獲には該当しません。なお、うっかりと野鳥を傷つけてしまった場合も、鳥獣保護管理法違反にはあたりません。鳥獣保護管理法は、故意に(わざと)鳥獣を捕獲したり傷つけたりした場合に罪を問うものだからです。

    ただし、野鳥を自分が故意に傷つけたなどの疑いをかけられると、鳥獣保護管理法違反に問われる可能性があります。また、野鳥を自宅に連れ帰って飼育する行為は、捕獲に該当しますので、鳥獣保護管理法違反に該当します。

    中には、「かわいかった」「野生の生活がかわいそうに見えた」「自分で育ててみたかった」などの軽い理由で、野生動物や鳥を連れ帰り、自宅で飼育していたというケースもあります。このようなケースはすべて違法な捕獲にあたります。

    警察によって摘発されれば、懲役または罰金刑の対象となり得ます。また、このような事件に発展すれば、インターネットや新聞などでニュースとして報道され、場合によっては実名がさらされるリスクもあります。インターネットで実名報道されてしまうと、その後起訴されず、前科がつかなかったような場合であっても、逮捕された事実だけからいろいろな不利益を受ける可能性があることは否定できません。インターネット上の情報を個人が操作することは相当難しいですから、これくらい大丈夫だろうと自分だけで判断することは避けましょう

  2. (2)警察に疑われた場合は弁護士に相談を

    警察に疑われると、事情聴取のために警察に呼び出される、普段の行動を調べられるなど、想定していない状況になるリスクがあります。万が一、警察に疑われる状況になったら、早めに弁護士に相談することをおすすめします

    弁護士に相談することで、次のようなアドバイスを受けることができます。

    • 自分がどんな責任を問われる可能性があるのか
    • 今後の捜査はどのように進むのか
    • 事情聴取を求められたらどう対応すればいいのか
    • 万が一罪に問われたら、どんな処分があり得るのか
    • 処分を受けた場合の不利益にはどんなものがあるか
    • 家族に迷惑がかかることはないか
    • 職場に知られずに対応することは可能か
    • 逮捕されたら前科になるのか
    • 今後の社会生活上、どんな問題が生じるのか


    そのほか、不安を感じることがあれば弁護士に相談してみましょう。法的な観点から、しっかりと回答をもらうことができます。ただし、鳥獣保護管理法違反は、めったに起きるものではなく、相当レアなケースといえます。相談する際には、刑事事件について経験を十分に持った、信頼できる弁護士に相談することをおすすめします

5、まとめ

本コラムでは、鳥獣保護管理法違反について説明しました。人間の近くで暮らす身近な生き物であっても、野生動物である以上、人間がむやみに手出しをしてはならないというのが、鳥獣保護管理法の考え方です。傷ついた野鳥などを善意で保護しても、自分で飼育したり、保護を続けたりすることは、違法行為に該当し、場合によっては刑事罰を受ける可能性もあります。

もしも、鳥獣保護管理法に関してご不安に感じること等ありましたら、気軽にベリーベスト法律事務所 札幌オフィスへご相談ください。刑事事件の経験が豊富な弁護士がアドバイスを行います。札幌市内はもちろん、近郊の市町村からのご相談にも対応可能です。せっかくの善意がトラブルに発展しないために、ぜひお早めにご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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