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不貞行為を反省してほしい! 裁判の証拠にも使える念書とは

2019年03月22日
  • 不倫
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  • 証拠
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  • 札幌
不貞行為を反省してほしい! 裁判の証拠にも使える念書とは

札幌市の統計によると、平成28年の離婚件数は4096件。そのうち調停離婚は428件、裁判離婚にまで至った数は41件でした。 離婚10組のうち1組以上は、話し合いが不調に終わって、家庭裁判所に頼らざるを得ない状況までこじれてしまうことがあるということです。

夫や妻が不貞行為をしていた!
「もうしない」という口約束では安心できない!
相手がうそをつくかもしれない!
……というとき、あなたはどうしますか?

そのようなとき、「念書を書かせる」という手段があります。不貞行為をした際の「念書」について、盛り込むべき内容や、作成する際の注意点などを札幌オフィスの弁護士が解説します。

1、「念書」とは?

そもそも念書とは「念のため書き記した書類」を指します。公正証書などとは異なり、念書そのものに法的な効力はありません。

不貞行為における念書とは、一般的に、不貞行為をした本人が事実を認め、不貞行為の相手や期間、場所などの事実や、双方で決めた約束事があれば記載します。そして、約束を守られなければならない方、もしくは不貞行為を働いた人物が、署名押印します。作成された念書は、基本的に不貞行為をされた側が保管してください。

では、なぜ念書を残したほうがよいのでしょうか。

  1. (1)不貞行為を抑止する効果もある

    念書は、謝罪の気持ちや、これからは家族を大切にして繰り返さないという意思を示す誓約書としての役割を持たせることができます。しかし、「不倫をしない」という内容の念書を書いたとしても不貞行為を繰り返す人も存在するでしょう。もし約束を破った場合の慰謝料や、浮気相手に請求する慰謝料についても記載しておくことをおすすめします。法的な拘束力はなくとも、不貞行為を繰り返さないための抑止力となることが望めます。

    つまり、すぐには離婚に踏み切らず、夫婦関係をやり直したいという場合にも念書を作っておくメリットがあるということです。

  2. (2)不貞行為の証拠として裁判資料になる

    離婚裁判で配偶者が不貞行為を否定した場合、不貞行為をされた側が、ふたりに肉体関係があったことの証拠を提出しなければなりません。そのようなとき、あらかじめ念書が作成してあれば、万が一相手と事実関係を争うことになった場合、不倫行為を証明する証拠にもなります。

    念書を作成する際は、証拠としての効力を高めるためにも、不貞行為をした配偶者の署名と押印を必ず取るようにしましょう。

    念書のほかに、不貞行為の証拠として採用されるものには、以下のようなものが考えられます。

    • 浮気相手とのやりとり(メールやLINEの文面、通話の内容など)
    • ラブホテルを利用したことがわかる写真
    • ラブホテルを利用した明細書
    • 第三者の証言(浮気現場の目撃、本人が浮気について話していたなど)


    しかし、これらの証拠を用意するのは簡単なことではありません。たとえばキスをしている、抱きついている、というような写真であっても、それだけでは肉体関係の証明には至らないのです。集めた証拠が肉体関係の根拠として弱いものであっても、念書があれば「相手が肉体関係を認めている」という事実を提示することができます。
    つまり、念書は、不貞行為があったことを証明する、重要な証拠となるのです。

2、念書作成のメリット

念書作成のメリットは、裁判で証拠になることだけにとどまりません。

  1. (1)不倫相手の言い逃れを防ぐ

    不倫の相手に慰謝料を請求した際、不倫の事実を否定して、慰謝料の支払いを免れようとする相手もいるかもしれません。仮に不倫相手が不倫を否定していても、配偶者が認めた証拠(念書)を見せることで、相手も言い逃れができなくなることでしょう。

    ただし、ふたりで口裏を合わせる時間を持たせないよう、どちらかが不貞行為を認めたら、その場で念書を作成することをおすすめします。

  2. (2)言った言わないの争いを防ぐ

    念書という文書にまとめておくことで、不貞行為の内容や、約束を破ったときの償いなどについて、「言った」「言わない」の水掛け論にならないというメリットがあります。相手の態度に左右されず、相手が念書で認めた内容に基づいて、慰謝料などの請求を行うことができるでしょう。

    逆に、口頭だけで聞いた内容は争いの元となります。念書に残せなかった場合でも、相手が言ったことをなるべくICレコーダーで録音するなど、証拠を客観的な形で残すようにしましょう。

3、不貞行為の念書に盛り込むべき記載事項や注意点とは?

念書の証拠能力を確かなものにするためには、記載事項に抜け漏れがないように気をつけましょう。また、作成における注意点もありますので、確認しておきましょう。

  1. (1)不貞行為を抑止する念書の記載事項

    念書に記載すべき内容は大きく分けて次の7つです。

    ●相手
    まず、配偶者の不倫相手を特定できる情報を記載しましょう。住所・氏名・生年月日まで記載してあると理想的です。不倫相手の個人情報を把握していない場合は、不倫相手の勤務先や部署、携帯番号など、わかる範囲で記載してください。

    ●期間、回数
    不倫期間の長さや肉体関係の回数は慰謝料額に大きく影響します。そのため、不倫の期間や回数も記載しておきましょう。可能であれば、「平成○年○月○日から平成○年○月○日の期間に○回」など、明確に記載してください。しかし、正確な期間や回数がわからないということも少なくありません。そのような場合は「○年夏ごろから○年○月○日の期間に○回程度」というようにある程度の期間を記載しておきましょう。

    ●場所
    不貞行為の場所を記載しておくことも大切です。不貞行為は一般的にはホテルや自宅で行われます。そのため、「(ホテル名+住所)において」や「○○氏の自宅(住所)において」というように記載しておきます。

    ●行為
    不倫相手に慰謝料を請求できるケースは「不倫相手が、配偶者が既婚であることを知っている、または知らなかったことに過失があること」と「実際に肉体関係を持ったこと」です。そのため、このことについても記載しておく必要があります。たとえば、「○○氏は私が既婚者であることを認識した上で、私と肉体関係を持った」など、記載しておきましょう。

    ●念書の内容を守らなかった場合の罰則
    念書を書いても、配偶者が必ずしも今後は不貞行為をしない保証はありません。そのため、仮に念書の約束に反した場合の罰則を定めておくこともひとつの手です。罰則は慰謝料の請求が一般的です。金額も記載しておきましょう。

    ●事実を認める記述
    「念書に記載した内容を事実と認める」という文言を入れましょう。

    ●作成日、作成場所、署名押印
    念書の作成者(浮気をした配偶者)の氏名・住所、さらに念書の作成日と作成場所も記載します。本文はもちろん、署名も必ず自筆で書いてもらいましょう。名前の横に押印します。認め印でも構いませんが、可能であれば実印が望ましいです。

  2. (2)念書作成時の注意点

    念書の作成にあたって、注意点が2つあります。確認しておきましょう。

    ●念書は自筆で作成する
    最近では、パソコンを使えば簡単に文書を作れるようになりました。しかし、念書の本文や署名を全てパソコンで作成した場合、配偶者が「こんなものは書いていない、印鑑も勝手に押された」と主張する可能性があります。

    そのため、本文・署名は全て自筆で記載してもらいましょう。また、念書に用いる紙は、裏紙やチラシの切れ端などは避け、便箋やコピー用紙などの常識的な事務用品が適しています。

    ●念書は「他人の目がある」場所で作成する
    盲点となりやすいのが、念書を作成する場所選びです。喫茶店やファミレス、また第三者の立ち会いなど、他人の目のある場所で作成しましょう。たとえば、調停や裁判で配偶者が突然不倫の事実を否定し、「この念書は、脅迫されて書いた」と、念書の無効を主張するケースもありえます。

    この場合、自宅など第三者のいない密室で作成した場合は「脅迫された」という主張を否定する証拠を出せないと、その主張が認められてしまう可能性があります。念書の記載事項に、作成場所を記載するのは、このような主張を回避するためなのです。

    または、脅迫がなかったことを証明するために、作成の過程をICレコーダーなどで録音・録画をするのも一案です。内容を読み上げて相互に確認する様子なども録音できればなおよいでしょう。

4、まとめ

配偶者の不貞行為は許しがたいものです。つい頭に血がのぼって、相手を強くなじったり追い詰めたりしたくなるかもしれません。しかし、確たる証拠を押さえずに不倫を問いただすと、証拠を隠されるだけでなく、不倫相手から名誉毀損(きそん)で訴えられるなどのおそれもあります。

ひとまず冷静になり、離婚問題の経験豊富な弁護士に相談し、今後の対策を立ててみてはいかがでしょうか。そして、今後の交渉を有利に進めるためにもすみやかに念書を作成したほうがよいと言えます。念書を作成しておけば、調停や裁判で自分の主張を支える有力な証拠になります。また夫婦の関係をやり直すにしても、念書を書かせることで、不貞行為を踏みとどまらせることが期待できるでしょう。

どのように念書を書かせたらよいかなどの疑問が浮かんだら、ひとりで悩まず、まずはベリーベスト法律事務所 札幌オフィスで相談してください。離婚問題に対応した経験が豊富な弁護士のサポートがあれば、浮気に対して毅然(きぜん)と立ち向かうことができることでしょう。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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