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離婚で財産分与するとき、かかる可能性がある税金について解説!

2019年03月27日
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離婚で財産分与するとき、かかる可能性がある税金について解説!

国土交通省の発表によると、平成30年7月~10月期における札幌市駅前通の地価は3~6%上昇という結果が出ています。これは主要都市の高度利用地を対象とした全国100調査地点の上位15地域に入る高い伸び率を示しています。札幌市内でもマンションをはじめとした不動産市場が堅調のようです。

一方で、ひとたび離婚の危機におちいると、これら不動産の財産分与が悩みの種となりがちです。財産分与やその税金に関する疑問を持つ方は少なくなく、財産分与に土地の名義、税金も絡むとなると、その計算は非常に複雑になるでしょう。

具体的にどのような場合に課税されるのか、節税の方法はあるのかなど、財産分与に関する疑問について、ベリーベスト法律事務所 札幌オフィスの弁護士が回答します。

1、離婚で財産をもらい受ける場合

財産分与は、財産をもらい受ける側と、譲渡する側それぞれの立場で考慮すべき事項があります。

まずは、もらい受ける側に税金がかかるのかという疑問に回答します。

  1. (1)贈与税

    一般的に、他者から現金や不動産などの資産をもらい受ける際、贈与税がかかります。しかし、離婚に伴い発生した財産分与では、共有財産の清算や離婚後の生活保障などが目的とされていることから、贈与や取得とは考えません。

    したがって、財産分与をもらい受けた側は、基本的には贈与税を支払う必要はありません。
    しかし、以下のケースでは例外的に贈与税の課税対象となることもあります。

    ●分与された財産が一方に偏りすぎている場合
    通常、財産分与では離婚までの共同生活の期間中に生まれた財産を、2分の1ずつ分割しあうことになります。その割合をはるかに超えて妻または夫に譲り渡すような場合には、多すぎると判断される部分についてのみ贈与税がかかる可能性があります。

    ●税を免れるための離婚と判断された場合
    離婚が、贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合は、離婚によってもらい受けた財産すべてに贈与税がかかります。

    なお、万が一夫婦間の贈与とみなされてしまったときは、一般税率が適用された贈与税がかかると考えられます。贈与税は金額に応じた累進課税となっているため、詳しい税率については、国税庁のホームページをご参照ください。

  2. (2)不動産取得税

    不動産の売買、贈与の際には、一般的には不動産取得税が課税されます。しかし、贈与税と同じ理由で、離婚の際に発生する不動産の財産分与においては、課税対象とはなりません。

    例外的に不動産取得税がかかる条件も贈与税のケースと同様です。もらい受ける財産が多すぎる場合と、税逃れのための離婚と判断された場合は、不動産取得税が課されます。

  3. (3)不動産の登録免許税、固定資産税

    不動産取得税がかからないケースでも、不動産の登録免許税(登記をすることによってかかる税金)や取得したあとの固定資産税はかかることになります。

    固定資産税は不動産そのものに課される税です。賦課期日は毎年1月1日とされているため、年の途中で所有者が代わったとしても、1月1日現在の所有者として登録されている者が、その年度の税を納付することになります。したがって、離婚の際、不動産を財産分与するときは、実際に名義変更などを行う期日も考慮に入れる必要があるでしょう。

2、離婚で財産を譲渡する場合

財産を譲渡する側であれば、どのような税金を支払うことになるのかについて気になることでしょう。結論から言えば、原則として現金や預金の分与は課税対象にはなりません。しかし、譲り渡す財産の内容によっては、税金を納めなければならないケースがあります。

  1. (1)譲渡所得税

    譲渡所得税は、資産の譲渡時の価格が、購入時に比較して高い場合にかかります。財産分与時の価格が購入時に比較して高い場合は、支払わなければならない可能性があります。

  2. (2)譲渡所得税の対象となる財産は?

    具体的には、土地や建物、有価証券、高額な美術品、ゴルフの会員権などが該当するケースがあります。

    なお、譲渡所得税は、土地や建物などの資産の、譲渡時点での売却価格から取得費用、譲渡費用等を差し引いた「課税長期譲渡所得金額」から算出します。個々のケースで異なるため、具体的には税理士に相談することをおすすめします

3、節税の方法

高額の資産を財産分与するケースでは、分与の内容によってはさまざまな税額がかさむ場合もありえます。そこで節税について知識を持っておくと役に立つでしょう。

  1. (1)特別控除(租税特別措置法35条)

    居住用財産を売却した場合、最高で3000万円分までは税金がかかりません。ただし、この特別控除は夫婦間や親子間における不動産の譲渡の場合には適用されません。したがって、節税のためにも先に離婚をしてから所有権を移転させたほうがよいケースもあります。

  2. (2)長期譲渡所得税についての軽減税率の特例(租税特別措置法31条、31条の3)

    所有期間が10年間を超えている居住用不動産を売った場合、税率が軽減されます。評価額によって大きな違いがあるため、所有期間を考慮に入れて売却時期を検討するとよいでしょう。

  3. (3)配偶者控除

    20年以上婚姻関係を続けている夫婦間で居住用財産を譲り渡す場合、基礎控除110万円に加えて最高2000万円分(最高で合計2110万円)は税金がかかりません。20年以上婚姻関係を続けている夫婦で居住用不動産を財産分与する場合には、2110万円までを婚姻関係継続中に贈与し、それ以外の部分について離婚成立後に贈与すると節税になりえます。

    財産分与する不動産などの価額が高額な場合には、以上のようにさまざまな制度があります。状況に応じて適切な制度を選択しましょう。

4、財産分与の詳細を載せた離婚協議書を作成する

財産分与の際にかかる税額を考慮した上で、どのように財産を分けるか夫婦で話し合います。合意ができたらその内容を離婚協議書にして、可能な限り公正証書にすることを強くおすすめします。

  1. (1)離婚協議書を作成するメリット

    離婚協議書の作成は、面倒でも必ず行いましょう。

    財産分与などの取り決めについてお互いに納得したはずと思っていても、あとから相手が合意したつもりはなかった、と別の取り分を主張しはじめることもありえます。離婚協議書を作成しておけば、このような無用なトラブルを防ぐことができます。

    万が一、裁判までもつれてしまった場合でも、離婚協議書は有力な証拠となるため、問題の早期解決につながります。

  2. (2)公正証書ならさらに強い法的効力がある

    前述のとおり、離婚協議書は可能な限り、強制執行認諾条項を含めた公正証書にすることをおすすめします。公正証書は法的拘束力を持つため、今後どちらかが離婚協議書で取り決めた約束を破ったときなどにおいて、強い効力を発します。

    なお、強制執行認諾条項とは、「公正証書に記載した金銭債務を履行しない場合は、直ちに強制執行に服する」という文言です。譲り受ける側にとって、この条項をもとに万が一支払いが滞ったときにはスピーディーに強制執行手続きを進めることができるようになる点が公正証書作成における最大のメリットになります。公正証書にしなかったケースで、強制執行をするときは裁判を起こす必要があり、多くの時間と費用もかかることになります。

    また、譲り渡す側にとっても、公正証書を作成するメリットはあります。相手が約束した以上の財産を要求するときなどは、公正証書が動かぬ証拠となります。

    どちらにとってもメリットはあるので、できる限り公正証書を作成したほうがよいでしょう。

5、離婚の財産分与について弁護士に相談するメリット

財産分与には、婚姻関係期間中に築いた財産における、夫婦の寄与度をどう判断するかなど、複雑な問題が絡みます。お互いの主張をぶつけあってしまい話が進まない場合もあるでしょう。

その際、弁護士を依頼すれば、専門的な知識や「相場観」に基づいて財産分与を進めることができます。さらには、弁護士に交渉を依頼したり、交渉に立ち会ってもらったりすることによって、話し合いがスムーズに進むケースは少なくありません。

ベリーベスト法律事務所であれば、離婚に付随する財産分与や税金問題に対応した経験が豊富な弁護士が、離婚協議書の内容を十分にチェックし、不利な条件で財産分与をされないようアドバイスいたします。また、グループ内の税理士と連携し、税金対策もワンストップで行うことも可能です。お気軽にご相談ください。

6、まとめ

離婚の財産分与で、特に多額の不動産などが関係する場合は、無視できないほど大きな税金がかかることもあります。また資産が多種にわたる場合は、それだけ税額の算出も複雑になることが予想されます。まずは、税理士や弁護士に相談してみることをおすすめします。

ベリーベスト法律事務所では、離婚に関する相談に対して法に基づいたアドバイスが行えるとともに、必要に応じて税理士と連携した対応が可能です。要望に応じて、財産の総額や税額の算出、節税対策なども同時にアドバイスすることができるでしょう。後悔のない財産分与のために、不安な点があるときはベリーベスト法律事務所 札幌オフィスまでお問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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